【キリスト教の拝礼作法】

blog_170209.gifキリスト教の葬儀では、故人との別れの儀式として「献花」が行なわれます。とはいえ、キリスト教において「死」とは悲しく不幸なことではなく神のみもとに召されることで、永遠の命の始まりであるとされています。このため、祈りを捧げる対象は故人ではなく神となります。

「献花」は白い菊や白いカーネーションを献花台に捧げる日本特有の儀式で、カトリック、プロテスタントのどちらでも行われています。近年では自由葬や無宗教葬などでも「献花」が行われるようになっていますので、流れや作法を覚えておくといいでしょう。また、菊やカーネーションの他に生前故人が好んでいた花を献花する機会も多くなっているようです。

「献花」は仏式のお焼香にあたる儀式で、故人が安らかになるよう祈る気持ちやお別れの気持ちを示すためのものです。献花台に花を添えるとき、黙礼または遺影に一礼するときは、気持ちを込めて行いましょう。また信者でなければ胸で十字を切ったり、胸の前で両手を組んだりする必要はありません。

◯ 一般的な献花の順番は以下の通りです。

①喪主
②ご遺族
③ご親族
④その他の参列者
⑤神父または牧師

◯ 拝礼作法の順序は以下の通りです。

遺族や神父または牧師に一礼したら、係の人から花を受け取る。このとき「花の部分」を右、手の平の上に、「茎の部分」を左の手の甲が上になるように両手で受け取る。
献花台の前に進み祭壇に一礼する。このとき花は受け取ったままの状態で胸の高さで持つようにする。
花を時計回りに回転させて茎側を祭壇に向け、両手を下から添えるように持って献花台に供える。
黙祷または遺影に一礼する。
数歩下がり、遺族や神父または牧師に一礼してから席に戻る。

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